見えぬ声を振り切って

空を棄てて

海を棄てて

影を棄てて、

陰に隠れる。

これで お終い。

これで 独り。

これで、やっと……

やっと、やっと……

けれど。

だけれど。

消えない声。

声、請エ、乞エ、……声。

耳を切って、

目を潰して。

それでも消えない

嗤い声……

嗚呼…

そして、最期の逃道。

風のナイフを

此の胸に……



棄てて逃げ出す。

一歩、

また

一歩……。

近づいてくる音棄てて

『逃げて……』

追いかけてくる。

『逃げて、逃げて、逃………』

追いつかれる……。

掴まれた腕

振り解けずに

耳元に近寄る気配を感じる。

振り向いた先にあったのは

僕のことを嘲笑う顔。

腕を掴むのと反対の手が

静かに、

僕の首へと伸びた………。


月の泣き聲

人を狂わせ

涙は、星屑となって堕ちる。

狂った人の胸を貫き

止まることない

星屑躍れば

深紅の絨毯広がって、

終わることないワルツが始まる…


霧でできた階段

一段ずつ

踏み締めて

覗いた空

掴んだ雲

其の手を見て

軽く微笑む

幻想なんて嘘

幸せに満ちた笑みで

真実を

霧に溶かす

溶けた真実でできた

霧の階段

崩れ、落ちることにすら

気づかない

限り無く

広く

限り無く

深く

限り無く

暗い空に

光る星を探して

其れは

酷く狭く

其れは

酷く浅く

暗いのは空ではないと

知る

私は永遠に

星を見つけることなど

出来ない


空に還るとしたって

何の気休めにもならない。

地に眠っていたって

何の支えにもならない

此の手の中にないのなら

何の意味も持たない命

だから

此処で絶ってしまおう

………意味を持たない命など

僕には必要ないのだよ


黒板に描いた声

指で触れれば簡単に消える

望みはなぁに??

描いてあげるよ。

明日になれば

消える夢を。

指で触れれば簡単に

粉へと戻る

儚い夢よ


其の太陽、沈むことなく

其の太陽、昇ることなく

沈むのは何か??

昇るのは何か??

月の陰に隠れ

今日も、其の太陽を見る。

沈まずに 昇らずに

其処に留まる太陽を見て

止まった季を

止まった風を

止まった光を

懐かしむのです

崩れ落ちる音に身を委ねて

すべて諦めるのも悪くないだろうか

その先に在るものは

見たくもないから

目を瞑る

砂が落ちる音が聴こえて

やがて

何もない世界へ

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